不老不死の放浪者2
前の記事では、「不老不死＝呪い」という興味から書き始めたんだけど、いつの間にか話がずれてしまった。
そういう意味では、最後で少し触れた人魚の肉を食べた八百比丘尼がさまよえるユダヤ人のニュアンスと近いかもしれない。
父がこっそり隠して置いた人魚の肉を、娘が盗み食いしてしまう。娘はそのまま、十代の美しさを保ったまま何百年も生きた。だが、結婚しても必ず夫に先立た れてしまい、父も年老いて死んでしまった。終いには村の人々に疎まれて尼となり、国中を周って貧しい人々を助けたが、最後には世を儚んで岩窟に消えた。
個人的に、人魚の肉による不老不死はよく覚えている。中学時代に、高橋留美子の「人魚の森」という漫画を読んで、一時トラウマになったからだ。あの作品では、他人に人魚の肉を無理矢理食べさせるシーンがあったと思うのだけど(うろ覚え)、まさに「不老不死＝呪い」というテーマだ。今読むと、どう思うんだろうか。
なんだかTPRGのシナリオネタに使いにくい話になってきた。思ったより難しいな。
そういえば、この記事を書くためにググっていて見つけたんだけど、ニコニコ大百科の不老不死のページがかなり充実している。良くある特徴がたくさん書かれているので、この辺からいくつかピックアップすれば、不老不死のNPCは簡単に作れそうだ。
上記を統合して、『自分の死に場所』『自分を葬ってくれる強者』を求めてさすらっている事も多い。
「お前は・・・俺を殺してくれるのか？」
ひょっとしたら、さまよえるユダヤ人もこういう感じなのかな。「殺してくれる人＝彼にとっての救世主」を探してるんだとしたら、なんだか諸星大二郎の「生命の木」みたいな話だ。
